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ちょこたび埼玉

川口の緑のなかで、盆栽を気軽に体験してみよう!

埼玉県の南端エリア、川口市。JR川口駅周辺は大規模再開発が進められ、大型商業施設や高層マンションが立ち並んでいます。「住みやすい街」として脚光を浴びることも多い川口市は伝統的な植木や盆栽の産地としても名高いことをご存じでしょうか?
埼玉高速鉄道戸塚安行駅から新井宿駅沿線の「安行地区」には、30軒以上もの植木店や盆栽園が軒を連ねています。長年の歴史を受け継いだ職人たちの技術は、「川口」ブランドとして信頼され、海外からも注目されています。


職人たちの弛まぬ研鑽により、世界で注目を集めた盆栽は、”BONSAI”と世界共通語となりましたが、今では、壮大な自然美を器と樹木で表現する伝統的な盆栽に加えて、ライフスタイルに合わせたインテリアのように誰もが手軽に楽しめるスタイルも編み出されています。
今回は、「はちす葉 BONSAI 喜楽園」にお邪魔して、様々なスタイルで盆栽のワークショップや、アート盆栽等のアーティスト活動を行っている飯村冬美さんにお話を伺いました。

“気軽に楽しむBONSAI”とは?

木々に囲まれた門を入ると、すぐ近くを首都高速道路が走っているのを忘れさせてしまうほどの静謐な雰囲気に包まれます。
「夜にはフクロウの鳴き声が聞こえることもあるんですよ。」とはちす葉の監修もしている盆栽喜楽園5代目園主の飯村誠史さんが教えてくれました。

園内には樹齢100年を超える荘厳な雰囲気をまとった鉢や、鮮やかな花を咲かせた手のひらサイズの鉢など、多彩な盆栽がスタイリッシュに並んでいます。

「すごく“もったいない”と思いました。」盆栽づくりのワークショップを始めたきっかけを冬美さんに伺うと開口一番にこうおっしゃいました。

「庭に木を植える家が減っていくなかで、草木に触れる習慣を持たない人がどんどん増えています。このままでは、伝統的な植木産業や盆栽文化は廃れていってしまうかもしれません。」
「それに、まだまだ盆栽には“難しそう…”とか“職人に怒られそう…”なんていうイメージがありますよね。でも、盆栽は、花を買うように手軽に楽しめるものだよっていうことを伝えていきたいと思っています。」
こうおっしゃるように、盆栽を愛好家の方々だけではなく、いろいろな方に楽しんでもらいたい、そして伝統的な盆栽文化や緑化産業全体魅力を多くの方々に知ってほしいという想いから、「伝統盆栽 喜楽園」監修の元、はちす葉では気軽に楽しめる小さな盆栽づくりのワークショップや技術の粋を尽くした盆栽の販売を行っています。

作り、癒され、育てる

ワークショップでつくる盆栽は、お気に入りのインテリアを飾るように、家庭で気軽に楽しめるようにアレンジしたものです。
「盆栽をつくるのも、最初は難しく考えることはありません。もちろんアドバイスはしますが、気が付いたら皆さん無心で木と向き合っています。」
こうおっしゃるとおり、ワークショップでは、簡単な説明の後、さっそく作業に入ります。

「盆栽をつくるうえで大切なことは、“正面(オモテ)”を決めることです。木が一番素敵に見えるようにオモテを決めてください。後は、皆さんが思い描いたレイアウトに沿うように不要な枝や葉を剪定したり、枝を曲げるために針金をかけていきます。」

「初めてでも、気兼ねなく大胆に作ってみてください。シーンとした雰囲気の中で1本のハサミを使って木と触れ合うのは、ストレス解消や癒しにもなるようですよ。」
ワークショップの約1時間で作った盆栽は、自宅に持ち帰って育てることができます。

「盆栽の育て方についても難しく考える必要はありません。“水が食事、太陽が栄養”です。水を用意してもらえれば、旅行で数日間外出しても問題ありません。」
「日々のメンテナンスでわからないことがあれば、気軽に相談してください。お手入れすれば、ずっと生きてくれます。」

メンテナンスは、完成した状態を維持するものと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。盆栽に完成はなく、盆栽は時間の経過とともに絶えず変化する植物の成長を楽しむものと言われています。
「お水をあげていても、毎日何かしらの変化に気づくことができます。盆栽はまさに”生きたアート”です。」

盆栽には代表的な松だけでなくサツキやサクラのように花を咲かせる「花もの」やカリンやウメのように果実を実らせる「実もの」など様々な木の種類があり、季節に応じた変化を楽しむことができます。

また同じ種類の木であっても、成長の仕方はさまざまで多彩な表情を見せてくれます。
木の成長を感じる中で、“鉢を変えてみたいな”とか“樹形を変えてみたいな”とかアレンジしてみたくなったら、気兼ねなくはちす葉まで相談してみてください。

まずは作ってみましょう!

「面白そうとちょっとでも思ってもらえたら、ご家族でも女子会でもお一人でも、気軽に体験にお越しください。難しく考えずに、まずは作ってみてください。手作りの盆栽を通して、盆栽の奥深さや身の回りの植物に関心を持ってもらえたら嬉しいです。」

はちす葉
[所在地] 埼玉県川口市赤山886(盆栽 喜楽園 内)
instagram.com/hachisuha/
facebook.com/hachisuhaBONSAIkirakuen/

※ワークショップ参加費:3,000円〜(要電話予約:090-3479-5958)
ワークショップ所要時間:1時間〜2時間程
個人の方のほか、グループでの参加も受け付けています。グループの場合は、10名まで

周辺には植木や植物の苗を購入できる川口緑化センターや約2,000種類もの植物を展示している花と緑の振興センターなど「植木の里・安行」ならではの施設のほかにも、土木・治水工事の雄・伊奈氏の拠点となった赤山城跡などおすすめのスポットが盛りだくさんです。

※2023年1月現在の情報です。