01秩父夜祭

  • 秩⽗神社宮司・薗田建氏に聞く!400年以上の歴史ある秩父神社の例大祭
    日本三大曳山祭に数えられている「秩父夜祭」。毎年12月2、3日に開催される秩父の一年を締めくくる祭りだ。秩父神社の大祭として行われる秩父夜祭だが、その概要と魅力について秩父神社の薗田宮司に聞いてみた。
    祭りで始まり祭りで終わる。
    一年を通して祭りと共にある秩父地域
    「秩父は一年を通じて祭りと繋がっている土地です。4月4日の御田植祭で武甲山の神様をお迎えし、秩父夜祭を通して12月6日にお帰りいただく。武甲山の大蛇窪に住む龍神様で、水と密接な関係があります。武甲山からの伏流水が秩父の町々に流れているんですよ。祭りが日常にある秩父において、秩父夜祭はそのクライマックスを迎えるものとなっています。2台の笠鉾と4台の屋台が曳かれる姿や花火が知られ魅力の一つでもありますが、祭りのメインは12月3日の10時半から行う例大祭にあります。その後には神様にお帰りいただく行列の神幸祭が続き、お神輿や神馬が進む様子も見ていただきたいですね。」
    秩父夜祭はここを見て!
    秩父の人たちのエネルギーも感じよう
    この御神幸行列の後方に、秩父屋台囃子を奏で、沿道を盛り上げながら笠鉾と屋台が続く。そしてこちらの運行で最大の見せ場となるのが難所として知られる団子坂の曳行だ。団子坂は急坂で、最大20tもある笠鉾と屋台が上るのは難儀であり、その運行の腕の見せ所にもなっている。また団子坂の手前には秩父鉄道の踏切があるが、祭りに合わせて笠鉾と屋台が通れるように架線が切られているのも必見だ。
    最後に薗田宮司が祭りへ来場される方に向けてこう語った。「秩父の風土を感じてほしい。一番寒い時期に行われる秩父夜祭ですが、豊穣を感謝し、厳しい冬を乗り越えようと気持ちが爆発した秩父の人たちのエネルギーを感じてもらえればと思います。」

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  • 秩父神社 宮司 薗田建さん
    秩父神社 宮司 薗田建さん

    01秩父夜祭の説明画像

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    秩父夜祭

    時期:毎年(宵宮)12月2日、(本祭)12月3日

    場所:秩父神社、秩父市内各所

    https://www.chichibu-jinja.or.jp/yomatsuri/

01秩父夜祭

  • 馬に乗るのは15歳前後の少年!流鏑馬への想いを聞いた
    鎌倉街道上道が通るなど、交通の要所としての歴史を重ねてきた毛呂山町。この毛呂山で毎年11月3日に開催されている祭りが「出雲伊波比(いずもいわい)神社の流鏑馬」である。この祭りの歴史は古く、1063年に源義家が奥州征伐の戦勝御礼参りで奉納した流鏑馬がはじまりと伝わっている。またユニークなのが、15歳前後の地元の少年3人が一の馬、二の馬、三の馬に乗り、騎馬武者として登場するところだ。今年の一の馬への騎乗を務める、永沢さんに意気込みを聞いた。
    馬に乗るのははじめて。
    かっこいい先輩に続け
    「小さい頃から馬に乗っている先輩たちに憧れがあり、かっこいいと思っていました。まさか自分がその役になるとは思いもしていませんでしたね。まだ練習をはじめてから一ヶ月も経っていませんが、今は馬と触れ合う楽しさを感じています。」
    子どもの頃から親しんできた流鏑馬だが、馬に乗るのも、弓を触るのもはじめてというところから4ヶ月程の練習で祭りへ臨む永沢さん。その祖父であり、やぶさめ保存会に所属する小峰謙一さんは孫の姿についてこう語る。「一の馬を務めるのが誇らしいです。矢を射る、奉納するという儀式をやるわけですので、一生懸命やって欲しいです。今までに多くの子どもたちを見てきましたが、孫となるとやはり心配な部分もあります。うまく馬を乗りこなせるよう頑張ってもらえればと思います。」
    名誉な騎乗。神事ながら
    かっこよく子どもが馬から矢を放つ
    祖父の言葉を受けて、最後に永沢さんがこう語った。「名誉なことなので頑張ります。今までに経験をしている友達もいるので、教えてもらいながら練習を重ねていきます。自分もかっこよくできれば嬉しいです。」
    子どもが流鏑馬を行う、全国的にも珍しい「出雲伊波比神社の流鏑馬」。今年も11月3日文化の日に開催!ぜひご来場を。

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  • 一の馬の騎手を務める永沢和真さん(中学2年生)
    一の馬の騎手を務める永沢和真さん(中学2年生)

    01秩父夜祭の説明画像

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    出雲伊波比神社の秋の流鏑馬祭り

    時期:毎年11月3日

    場所:出雲伊波比神社

    https://izumoiwaijinja.com/index.html

03こうのす花火大会

  • 鴻巣を好きになって欲しい、その想いから生まれた4尺玉花火を見よ!
    こうのす花火大会は2002年に3,000発の花火打ち上げからはじまった比較的新しい花火大会だが、今では20,000発の花火を打ち上げ60万人もの来場者がある花火大会に成長した。祭りに深く関わる地元の商工会青年部にその背景を聞いた。
    鴻巣への想いが集まり、花火大会を実現させた
    「もっと鴻巣を好きになってほしい。子ども達に夢や希望を花火を通して与えたい。」こう語る兼杉さんは2020年に伝説の実行委員長を経験していた。新型コロナウイルスが流行を始めた年で、花火大会は中止となったがこの年の10月には医療関係者への感謝や子ども達へ夢と希望をという想いをのせて、サプライズ花火の打ち上げを実施。今年は当時に想いをはせながら委員長を務めている。
    「運営の商工会青年部は地元で商売をしている人の集まり。それぞれの仕事があり忙しい中ではあるのですが、地元鴻巣に貢献したいという想いがみんなにあり、それぞれの行動力やここぞの結束力があるチームです。様々な業種で普段の仕事では関わらない人が集まって一つのものに向かっていく、その積み重ねで成長してきたのかもしれません。」
    花火大会を手作りでやっているというのも珍しい。大会運営のほとんどの部分を青年部の皆さんで行っている。それも色々な仕事をしている人の集合体だからこそできる鴻巣の強みだ。
    2024年は10月5日開催!
    フィナーレの重さ400kg超の四尺玉は必見!
    「荒川の広い川原で開催されるので、どこからでも花火を見られるのは自慢です。注目してもらいたいのは魂のスターマインと銘打つ鳳凰乱舞(おおとりらんぶ)ですね。一尺玉300連発は圧倒されますよ。そしてフィナーレの四尺玉。この大きさを味わって帰ってください。」
    なお一昨年話題となったドローンショーを今年も予定しているとのこと。花火と合わせてこちらも要チェック。

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  • 第21回こうのす花火大会実行委員会 実行委員長 兼杉拓馬さん
    第21回こうのす花火大会実行委員会 実行委員長 兼杉拓馬さん

    03こうのす花火大会

    03こうのす花火大会

    こうのす花火大会

    時期:2024年は10月5日(土)開催

    場所:糠田運動場および荒川河川敷

    https://kounosuhanabi.com/

04久喜提灯祭り「天王様」

  • 圧巻の光景が広がる提灯山車の勢揃い。なんと提灯の数は3,000個以上
    毎年7月12日と18日にかけて開催される「久喜提燈祭り」。旧久喜町の総鎮守、八雲神社の祭礼として行われている祭りだ。この祭りの見どころは、なんといっても祭り名にもある「提灯」。その魅力に迫る。
    12段516個の提灯山車は勇壮で華やか
    「夜に映える提灯山車を見て欲しいですね。昼間は神様や武将等の人形を乗せて曳かれる山車ですが、夕方にはその山車の四方に竹組みがされ、そこに提灯が付けられていきます。一番大きな本壱の山車には12段516個の提灯が付けられるんです。久喜には7つの山車があり、合わせると3,000個以上の提灯が付けられます。夜には久喜駅西口ロータリーに集合しますが、圧巻の光景ですよ。最近では電飾を使うところも増えていますが久喜は今でもろうそくを使っていて、ゆらめく火を見られるのも見どころです。たまに風に揺られて提灯が燃えちゃうハプニングもありますが、珍しいので見られたらラッキーです。」
    提灯職人の西谷さんは、祭りで注目して欲しい点をさらに教えてくれた。
    山車の見どころを見逃すな!
    提灯だけじゃない仕掛けや技も
    「山車にはいろいろと仕掛けがあります。本壱の山車の場合は人形(スサノオノミコト)を乗せた部分がさらに高く競り上がるんです。また山車を水平方向に180度回転させて進行方向を変える場面や、お囃子を奏でながら山車をぶつけ合う瞬間を見て欲しいですね。」
    「久喜の人間の心意気を感じられる場面ですよ。」と久喜市祭典委員会の和田会長も話す。
    昼から夜にかけて2つの山車の姿を見ることができる久喜提燈祭り。その勇壮な姿をお楽しみください。

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  • 久喜市祭典委員会 会長 和田義雄さん、地元の提灯職人の西谷友孝さん
    久喜市祭典委員会 会長 和田義雄さん、地元の提灯職人の西谷友孝さん

    04久喜提燈祭り「天王様」

    04久喜提燈祭り「天王様」

    一般社団法人久喜市観光協会提供

    久喜提燈祭り「天王様」

    時期:毎年7月12日、18日

    場所:久喜駅西口周辺

    https://www.kuki-kanko.jp/index.html

05寄居北條まつり

  • 武者が戦う攻防戦は他にはない見どころ!手作りの甲冑にも注目
    日本100名城にも数えられる堅城を擁する寄居町。戦国時代には当地を治めていた北条氏と武田、上杉、豊臣といった各大名との合戦が行われた土地としても知られている。その合戦の様子が、まるで戦国時代にタイムスリップしたかのように再現される祭りがある。「寄居北條まつり」だ。その魅力について、祭りの司令官的な存在でもある祭事企画部長の北原さんに聞いた。
    甲冑への想いと制作のこだわり
    「今年で寄居北條まつりは63回目の開催になりますが、私は40年以上関わってきています。500人の武者が甲冑を着て実際に戦う攻防戦を行うのが他地域にはない特徴ですが、最初にはじめた時はレンタルした甲冑を使っていたんです。でもそれだとお金がかかるので手作りで甲冑を作ろうと思い立って、それからは私が作り続けています。」
    北原さんは甲冑の素材選びから制作までを自身で行われている。そのこだわりについてこう話す。
    「なるべく当時の鎧に似たものを作るよう心がけています。北条軍は黒い甲冑が伝わっているのでそのように。また祭りの長い時間着てもらうので軽量化にも取り組み、その一方で攻防戦の中でも割れないように作るというのもこだわりです。型は本物の甲冑から取っているんですよ。」
    両軍に分かれ、荒川の河川敷で戦う攻防戦の姿は必見である。轟く大砲の音の中、武者が合戦を行う光景は寄居ならではのものだ。
    寄居北條まつりは毎年進化し続ける
    「毎年新しい試みを行うことを続けてきています。今度はこういうことをするよと伝えると、次回も皆さん来たくなる。伝えるからには責任もあるが、励みにもなります。無くしてはならない時代祭、寄居ならではの祭りを伝えていきたいですね。」

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  • 祭事企画部長 北原貞行さん
    祭事企画部長 北原定行さん

    05寄居北條まつり

    05寄居北條まつり

    寄居北條まつり

    時期:5月中旬

    場所:寄居町市街地、玉淀河原

    https://www.town.yorii.saitama.jp/soshiki/13/yorii-hojyofestival2024.html

※2024年8月取材時点の内容です。祭りの開催時期・内容については各主催者へお問い合わせください。

この記事を書いた人

  • 髙橋佑馬さん/お祭りライター
  • 髙橋佑馬さん/お祭りライター

    1991年、仙台生まれ。埼玉育ちの祭り好き。お祭りライター。取材お祭り件数は400以上。
    オマツリジャパンでも400本以上の記事を作成。Xフォロワー数850人程

記事制作・監修:
オマツリジャパン